2017年01月05日

Eyevory / Inphantasia(2016)

独Progressive / Folk Rockバンドによる2ndアルバム。

前作"Euphobia"から3年…当時から既に次作が待ち遠しかったEyeboryですが、期待に違わぬ素晴らしさ。Vo/BaseのJana嬢、Vo/Flute/KeyのKaja嬢という理想的な2枚看板娘のハーモニーは磨きが掛かっている。だが今作ではギターとドラムの頑張りが耳を惹く。トラッド感が少し後ろに引っ込むことで相対的にモダンなSymphonic-Rock、Progressive性が押し出され、美麗な歌メロ・流麗な裏メロと共にキャッチーさを強くアピールする結果に。

ジャーマン・ロックの本領とも言える泣きメロに、フェアリーテイリングな世界観。長尺を感じさせない展開と物語性を持つEyevoryは、同人ファンタジ―系リスナーにも是非お薦めしたい逸品です。

【Favorite Number】La Cage / Tartarus / Pictures



InphantasiaInphantasia
Eyevory

曲名リスト
1. Prologue
2. La Cage
3. The Star
4. Inphantasia
5. Tartarus
6. Elysium
7. Mundalis
8. Pictures
9. Human
10. The Perfect Empire
11. Hope

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Final Delusion
Delusion Squared
B00J9BM8JW
Entertaining Angels
Landmarq
B0075LTODG
Iamthemorning
Iamthemorning
B00AANGI58
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2017年01月04日

Se Delan / Drifter(2016)

UKオルタナティヴ・ロックデュオによる2ndアルバム。

地味な存在から一向にブレイクスルーの気配を見せないGoth-Rock、90's〜00'sの局所的ブームでサブカル止まりのDream-Pop(シューゲイズ)。この2ジャンルに於ける閉塞感を一気に打破するかもしれないそんなデュオがSe Delanである…!

空間系と歪み系の巧みなコンビネーションでShoegazeとはまた異なる様相の壁を創りしかも抜けが良いギター、妖艶でありながら荘厳過ぎない、でも時折病的と絶妙な歌唱を聴かせる女性Vo(ベリンダ嬢という名前もまた運命的な気がしなくもない)。地味は地味なんだけど、Belinda嬢の美貌も相俟って、マイナージャンルでのスター性のようなものをSe Delanに感じてしまう。不思議な引力を持つ作品だ…!

【Favorite Number】Ruined By Them / Blue Bird / In Obsura



DrifterDrifter
Se Delan

曲名リスト
1. Going Home
2. Ruined by Them
3. Blue Bird
4. All I Am
5. In Obscura
6. Blueprint
7. Shadowbox(ers)
8. Gently Bow Out
9. She's Wild
10. Fear No Ghosts

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Salome
Marriages
B00U25DDHA
Marked For Death
Emma Ruth Rundle
B01KOCXNT8
Navigator
Her Name Is Calla
B00JEFIZPY
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2016年12月20日

Birdeatsbaby / Tanta Furia(2016)

UKのDark-Cabaretバンドによる4thアルバム。

久し振りのジャンルである…ミュージカル化が進んだDiablo Swing Orchestra、王道ホラーポップに舵を切ったZeitgeist Zeroの後釜、暗黒Avantgarde-Rockが遂に登場…というか7年前くらいから活動しているようなので知らなかっただけなんですが。前述の2バンドのようなVoのchubby感もなく、やはりRockにおいて脂質はマイナスポインツでしかないよなあと改めて思う訳です。

ビート感やホーンセクションなどの装飾に頼らず、楽曲自体の妖しさと空気感がBirdeatsbabyの持ち味。過去にMuseの"Musle Musium"をカバーしているように、ロックバンドのフォーマットで構成展開で過剰なスケールを演出するタイプの模様。とりわけフロント嬢の二人、Vo&ピアノのMishkin嬢とバイオリン/チェロのHana嬢が音楽的にもキーウーマンになっている。Gothic-Rockのみならず、Neo-Classical、Jazzテイストなども押さえており極めて完成度が高い。それでいてジャケのビザール感など悪趣味さを漂わせているのも良い。アヴァンはB級の装いで演奏S級、精神性は変態。でなくってはな…!

【Favorite Number】Part of Me / Scars / Deathbed Confession / Elliot



Tanta FuriaTanta Furia
Birdeatsbaby

曲名リスト
01. In Spite of You
02. Part of Me
03. Scars
04. Deathbed Confession
05. Temple
06. Elliot
07. Spit
08. Mary
09. Bones of God
10. Tanta Furia
11. Eulogy

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Conical Monocle
Pretty Balanced
B0015XHZCW
Separated By Birth
Vermillion Lies
B00545KNP8
Somewhere Under the Rainbow
The Jane Austen Argument
B01N1MUEYS
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2016年12月18日

iamthemorning / Lighthouse(2016)

露Progデュオによる4thアルバム。

フィメこれ的にはiamamiwhoamiに続くオレだオレだシリーズですが、この2組ジャンルは異なるが名前に反して自己顕示的な要素がまるでない…世界から音を紡いで組み合わせ彼らの世界観に溶け込ませたような真摯さ、必然性があって大変好感が持てます。

プログレでデュオ、という中々珍しい構成のiamthemorning。楽曲の多くを占めるのはピアノとストリングス、時にハープとMarjana嬢の情感溢れる歌唱によるネオクラシカルなものだが、変拍子を織り交ぜたリズムにピアノのリフが絡み、バイオリン、チェロ、ビオラの弦もの、フルート、クラリネットの吹きものが情景鮮やかに彩るプログレサイドの躍動的な楽曲がアクセントとなっている。"Chamber Prog"というだけに、全体として奥行きのあるFolk/Jazz的な味わいが彼らのアイデンティティといったところか。因みにプログレサイドは前作のLive盤"From the House of Arts"で十二分に堪能できます。The Waking Seaなど2016年はトラッドなプログレの当たり年だな…!

【Favorite Number】Too Many Years / Chalk and Coal



LighthouseLighthouse
Iamthemorning

曲名リスト
1.I Came Before the Water (pt. I)
2.Too Many Years
3.Clear Clearer
4.Sleeping Pills
5.Libretto Horror
6.Lighthouse
7.Harmony
8.Matches
9.Belighted
10. Chalk and Coal
11. I Came Before the Water (pt. II)
12. Post Scriptum

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Breathing
Paatos
B004R26M36
Curved Space & Infinity
Curved Air
B01M0VDRZ1
Salome
Marriages
B00U25DDHA
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2016年12月11日

Grajo / Grajo(2016)

スペインのストーナー/スラッジバンドによる1stアルバム。

グラ女、いやスペインだからぐらほーって読むのかな。いずれにしても初のJ2降格を経験したグランパスサポーターとしては心抉られるバンド名じゃのう。いつの日かまた笑って、グラ女の皆さんと勝利後のぐらほーを交わしたいもんじゃて…twitter上でな…!

失意の余り関係ない話しましたが、先のSubRosaとは対照的に基本4ピースによる展開とアンサンブルで勝負するタイプのGrajo。Liz嬢のVoは凛としてブルージーささえ漂う正統派で、ともすれば変態性を売りにするジャンルにおいて逆に異端な印象すら。それ以外では特筆すべきところの無いバンドだけど…ギター氏の担当にGuitars/Thereminとあったがそれらしきパートはこのアルバム内では確認できなかった。テルミン推しすると一気にアナログスペイシーなプログレ感が増すので次は期待したいなと。

【Favorite Number】Golden Cemetery (Betrayal)



For This We Fought The Battle Of AgesFor This We Fought The Battle Of Ages
SubRosa

曲名リスト
1. I Am The Sea
2. Golden Cemetery (Betrayal)
3. Magic Eye
4. The Devil Rides Out
5. Imperium
6. Feeding Our Demons

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Blood Moon Rise
Jex Thoth
B00CI49AW0
South of Salem
Witch Mountain
B006GSRFHQ
The Oath
The Oath
B00I3X44G2
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2016年11月22日

MISLIAR / 繚乱の華々と浮遊するファルファーラ(2016)

シンフォロック・サークルによる2ndEP。

M3-2016秋シリーズ4話目はAsriel活動終了後、KOKOMI嬢のソロプロジェクトとして立ち上がったMISLIAR。超本格派のメジャーバンドとなったUROBOROSと比較すると、こちらが音楽的にはAsrielの後継と言える。前作『愛反する嘘と真夜中のサアカス』では流麗なシンフォロック(メタル風)、ジャズポップス的小曲と実に同人らしい作風だなあと。

そこへ来て本作の冒頭曲、何陽座の何忍法帖...?みたいな和旋律や和テイストの音を前面に出した作風に面食らう。Asrielが東方カバーしたらこんな感じなのかも、と思うもこれは言わば出落ちで、全体的には前回同様質の高いポップで纏まっている模様…というか大人しい。差別化という意味でも、ジャパネスク路線に振り切ってみるのは案外アリかもと思ったり…まあそちら方面でも和楽器バンドとか豚乙女とか競合は存在しますが、KOKOMI嬢そのものがMISLIAR最大の武器であり個性。3rd以降では世界観と共に一線を画した音楽性を確立して欲しいな...と願って。



【Favorite Number】 繚乱のファルファーラ / 曖昧な My Girl / チェックメイトナイト

NOTH繚乱の華々と浮遊するファルファーラ
MISLIAR

曲名リスト
1.繚乱のファルファーラ
2.DOLLEST
3.曖昧な My Girl
4.チェックメイトナイト
5.Never ”I”
6.プルメリア

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天巡メルクマール
少女病
B01E7OT8LQ
ABCAS CHRONICLE
ABSOLUTE CASTAWAY
B01JHPDZ14
PSYMPHONY
七幻シュトラーセ
B01JOJQ2NQ
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2016年11月13日

L7 / Wireless(2016)

USのAlternatve-Rockバンドによるライブアルバム。

Garbage(のブッチ・ヴィグ)繋がりで。90's初頭のRiot Grrrlとグランジという2大ムーブメントを背景に登場したL7。Courtney LoveやBabes in Toyland、Red Aunts辺りと並んで、当時稀少な女性ガレージシーンのアイコン的存在だったと記憶しております。

公式ブート感満載のジャケでRadio Sessionと銘打っていますが、ベスト以外のリリースは99年のラスト作以来17年振りとなる本作。Skunk AnansieGuano Apesの例を挙げるまでもなく、かつて一世風靡したアーティストは大人の洗練された装いで21世紀verを披露…なのですがL7の場合は収録曲が2nd"Smell the Magic "と3rd"Smell the Magic"(ブッチ・ヴィグが手掛けた)に全て集中している通り、パンク時代とグランジ時代の狭間のカオスで荒々しい楽曲をよりラウドに、だが隠し切れない衰え(Donita嬢声出てねえし)とともに再現…個人的には4th"Hungry for Stink "の綺麗なL7が好きなんですが彼女達的には矢張りセルアウトという認識なのかな。ともあれ、健在をアピールする汚ねえ花火のような一枚だ…だがL7はそれで良い…!



【Favorite Number】Pretend We're Dead / Shove

Wireless (Radio Session)Wireless (Radio Session)
L7

曲名リスト
1. Deathwish
2. Diet Pill
3. Everglade
4. (Right On) Thru
5. Wargasm
6. Pretend We’re Dead
7. Shove
8. Fast And Frightening
9. Shitlist

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Redeux
Babes In Toyland
B01LXJ3U77
Nobody's Daughter
Hole
B00192KCHO
Revolution Girl Style Now
Bikini Kill
B0131DV5IS
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2016年11月12日

Garbage / Strange Little Birds(2016)

US/UKエレクトロ・オルタナティヴバンドによる6thアルバム。

思ったより早い新作だったな、と思った貴方はよく訓練されたガービッジャー…そう俺の事だ…!前作"Not Your Kind Of People"から4年振りなので、まあまあいつものペースに戻ったということになる。何しろ4thの"Bleed Like Me"から5thまでは7年空いたからな。

デビュー作"G"に近いとシャーリー嬢は語る通り、ダークな初期を想起させる曲が多い。Garbageの本質はグランジ・ロックから派生した隠し切れないアンダーグラウンド感…そう捉える向きには待ってました的なアルバムだろう。逆に3rd"Beautiful Garbage"以降の極上ポップ感のイメージがあるリスナーには聊か地味と映るかもしれない。"Empty"の艶めかしさは"Supervixen"を思いだすし、本作最大のキラーチューン"Magnetized"の陰鬱なAメロから視界が開けるような展開は"Temptation Waits"のようだ。終盤に重々しい楽曲を並べた辺りもツボで個人的には"Version 2.0"に次ぐお気に入りとなるかもしれない。



【Favorite Number】Empty / Blackout / Magnetized

Strange Little BirdsStrange Little Birds
Garbage

曲名リスト
1. Sometimes
2. Empty
3. Blackout
4. If I Lost You
5. Night Drive Loneliness
6. Even Though Our Love Is Doomed
7. Magnetized
8. We Never Tell
9. So We Can Stay Alive
10. Teaching Little Fingers To Play
11. Amends

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Ash & Ice
The Kills
B01CF4KCYC
Pagans in Vegas
Metric
B00YQID4GY
Hope Six Demolition Project
PJ Harvey
B01AY6VEQS
posted by kerkerian at 22:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | Alternative | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月15日

The Purple Curfew / The Void(2016)

USのProgressiveバンドによる1stフルアルバム。

16ビートのリズムに、ギターのアルペジオと嫋やかで情緒的なSara嬢のVo。うねるような展開とテンション・コード中心に流れる疾走感。トラッドな雰囲気の中にも緊張感を湛えたブリッジ、目まぐるしく変わる拍子は正にフュージョン系プログレであるが、同時にモダンなAlternative-Rock…エモさを感じるのだ。

その要因としてプログレらしからぬ3〜5分の短尺にまとめられた楽曲群、そして謎のElectroが2曲、インタールード的に置かれている点が挙げられるが、中でもパーカッシブ過ぎるベース…いやこれほどのドンシャリ+スラップ聴いたのはKOЯN以来やもしれぬな笑…!かと思えばハイポジションでメロディアスなフレーズを多用しまくる等、まあ目立つ。結果アートロックの風合いが増し、Sara嬢自身による油絵アートワークも作風に実にマッチして映える。勇躍アルバムオブザイヤー候補といえる、トラッドながらアンビションに溢れたユニークなアルバムである。



【Favorite Number】 Landscapes / Critic / Tarot / Bury Me

The VoidThe Void
The Purple Curfew

曲名リスト
1. Landscapes
2. Critic
3. Tarot
4. Dystopia
5. The Void
6. The Nines
7. The Crow
8. Wicked Blossoms
9. Immersion
10. Looking Glass
11. Carousel
12. Bury Me

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Cetacean
Waking Sea
B01B3DVOP2
Cuando Muere El Sol
Musica Ficta
B004Y6CRY8
The Clockwork Universe
Thieves Kitchen
B015HF3K22
posted by kerkerian at 02:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | Alternative | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月02日

High Priest of Saturn / Son of Earth and Sky(2016)

ノルウェーのProgressive-Rockバンドによる2ndアルバム。

大仰なバンド名、6分〜10分の尺で5曲入りという構成からも、解り易いオールドスクールなプログレ作品です。ベース兼女性Vo、Key、Gt、Drの4ピースでDoom、Storner、Psychedelic風味な混沌世界を奏でます。まず冒頭が余りにもキンクリのアレで、あぁ今を生きる我々こそが21世紀のスキッツォイド・マンなんだなあと香ばしい気持ちにさせられる…とにかく10年代後半の音とは思えないアナログな質感と波のようにうねる曲展開。

フィメこれ的ポイントは、ベースボーカルのMerethe嬢が歌うパートが全体の1割以下であること。これまで紹介した中ではGletscherを上回る最少比率。ドゥーミーなリフに浮かぶリバーヴ声は良い具合に呪術的な神々しさを湛えているが、全体からすると歌は導入部もしくは転換部のオブリガートみないなもの…その分ベースがブリブリと存在感を放っているが、やはりプログレはKeyというかオルガンが主役だねーと思い出させてくれる。



【Favorite Number】 The Warming Moon

Son of Earth and SkySon of Earth and Sky
High Priest of Saturn

曲名リスト
1.Aeolian Dunes
2.Ages Move the Earth
3.Son of Earth and Sky
4.The Warming Moon
5.The Flood of Waters

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Air Cut
Curved Air
B010ODP8JK
Sacrament
White Willow
B00L905ANC
Maieutics
Amartia
B000HT2M1E
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