ストーナーロックというと、髭をたくわえたアメリカ南部辺りのいかちぃ人達がやってるイメージですが、このHijos de Mayoは超希少な女性Voを擁します。ひたすらダウナーで重々しいがメタル要素は無く、その質感は寧ろグランジをルーツとするぼやけた音像だ。その点ではストーナー(ドゥーム)の祖と言われるBlack SabbathよりもKyussのほうが近いな。あとザラついたカオティックなギターリフはThe Jesus Lizardを彷彿する。いずれにしてもFemale Vocalものでは類を見ないな…!
とはいえ51分のアルバムの大半を支配するのは静寂。アルペジオやフィードバックギターに彩られたShoegaze/Art-Rock的なサウンドに乗るのはBoukje嬢の神々しくも脆く儚げなVoで、これが全体にフェミニンな印象を与えている(最後の"Working Class Hero"…ジョンレノンは無関係…だけ例外)。同じくFreeの2008年作"The 4-Track Tape Adventure"ではビッチな歌い方のお陰でガレージロックっぽいが、今回は見事に曲の世界観と調和している。聴き手を選びそうなマニアックさが漂うも、意外にEtherealやGothic-Rock好きにもオススメできる、鬱くしきサイレント・コアの良作だ。
【Favorite Number】 Silence Unsaid / Smashing Beauty

![]() | In Sound Underground Hijos de Mayo 曲名リスト 1. Silence Unsaid 2. Ambition Time 3. Dull as Ditchwater 4. Smashing Beauty 5. Faced Down 6. Give Me Cliches 7. In Sound Under Ground 8. Ode to a Dress 9. Working Class Hero オフィシャルで詳しく見る |
Busse Woods Acid King ![]() | Living With the Ancients Blood Ceremony ![]() | Let Now The Dead Come Alive Still Phantoms ![]() |