先行の"Again"で随分ライトな方向になったなーと思いながら1stを聴いていたのですが、それは誤解があったようです。そもそも彼らにはスタイル的にも思想的にもGothic Rockの要素など無く、"I'm So Sick"や"Fully Alive"の重々しく病的な世界観を勝手にゴシックと紐付けていたため、今回の第一印象が「軽いなー」となってしまっていた訳です。考えてみればクリスチャンロックとゴシックロックが相容れる筈もない。
彼らの音楽の本質は、ポストグランジを基調とする泥臭い「US的な」ロック。
そう考えると「明るくなった」「セルアウトした」とdisるのはお門違いで、本作はバラエティのある正しい進化をしていると言えそうです。確かに1stの頃の毒が薄まってしまったのは残念ですが、レイシー嬢の唄を聴く限りスクリーミングや、ゴスっぽい暗黒的フロウには向いていないと言わざるを得ない。とても健康的な感じなのである。個人的なお気に入りは"The Kind"。90'sオルタナを彷彿とする陽性なんだけど危うい感じ。
ジュリアナ・ハットフィールドのアルバム"Total System Failure"を思い出しました。

![]() | Memento Mori Flyleaf 曲名リスト 1. Beautiful Bride 2. Again 3. Chasm 4. Missing 5. This Close 6. The Kind 7. In The Dark 8. Set Apart This Dream 9. Swept Away 10. Tiny Heart 11. Melting (interlude) 12. Treasure 13. Circle 14. Arise Amazonで詳しく見る |
Total System Failure Juliana Hatfield ![]() | War on the Inside 69 Chambers ![]() | Brand New Eyes Paramore ![]() |