2012年07月28日

One-Eyed Doll / Dirty(2012)

USのGothicデュオによる4thアルバム。

過去3作で聴かせてくれた重たくそして猥雑な、Gothic-MetalとGothic-Rockの狭間にあるような音楽性。今作ではそれを踏襲しつつも、ポップ性を排し緩急と陰影のコントラスト際立たせたストイックな作風に。これまではUS、しかもTexasという出自を感じさせないサブカル的佇まい…日本のDoujin的ルーツも垣間見せていたが、どうやら質実剛健な路線に向かいはじめたようだ…だがそれがいい。

何より重量感や疾走感に頼らない、ドゥーミーな「溜め」を効果的に配すプログレッシブな展開、そしてKimberly嬢の七変化ボイスとテクニカルなギターワークはもっと評価されて良い。 Siouxsie & the BansheesPeaches、Dresden Dolls、Otepあたりが引き合いに出される彼らだが(ジャンルバラバラなのがOne-Eyed Dollらしい)、完成度と多様性においてはそれらを上回ると個人的には確信している。勇躍アルバムオブザイヤー2012候補に名乗りを上げたと言えよう…!

【Favorite Number】 Envy / Fool Me Once / Fight



DirtyDirty
One-Eyed Doll

曲目リスト
1. Plumes of Death
2. Dirty Man
3. Envy
4. Fool Me Once
5. Weed
6. Menstrual Case
7. Liar
8. Roses
9. Lonely
10. Fight

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One-Eyed Doll - Fight
One-Eyed Doll - You're A Vampire


Spawn of Dysfunction
Die So Fluid
B0002LR6GI
Live on South Congress
Kimberly Freeman
B001NXBZNO
Soft Meat
Wendykurk
B0000AVW3H
posted by kerkerian at 23:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | Metal | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月24日

VALSHE / Play The Joker(2012)

「デジタルロックシンガー」VALSHEによる1stフルレングス。

VOCALOID(主に鏡音レン)カバーの歌い手として知られるバルシェ嬢。メジャーからのシングル"REVOLT"、"JESTER"を含む、デビュー後の集大成的内容だ。日本特有のキャッチーなDigi-Rockは飛蘭ARTERY VEINあたりを髣髴するAni-Industrialフォーマットだ(アニメ主題歌は無いけれども)。今回から多くの楽曲で作詞、そして2曲で作曲も手掛けアーティストマインドを打ち出してきた野心溢るる意欲作となっている。

ニコ動では既に知られるVALSHE嬢の持ち味は、何と言っても一聴して衝撃を受ける男前ヴォイス。数百の女性ボーカリストを紹介してきた当ブログでもトップクラスのハンサム声を誇る…!アッパー曲でのイ少年声メージが強い彼女だが、ミッドな"moon -reveal-"ではフェミニンな優美さも垣間魅せる。今後の成長曲線を具に見守りたい、リアルとバーチャルの狭間に在る歌声を聞き逃すなッ…!

【Favorite Number】 Callor -Hard Play Mix- / moon -reveal- / REVOLT / PLAY THE JOKER



PLAY THE JOKERPLAY THE JOKER
VALSHE

曲名リスト
1. Opening
2. TIGHTROPE
3. jester
4. Collar - Hard Play Mix
5. 君がため
6. Vessel
7. moon - reveal
8. REVOLT
9. clematis
10. vulgar gem
11. Deserve
12. PLAY THE JOKER
13. moon - sequel
14. shout of JOY [bonus track]

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VALSHE - REVOLT
VALSHE - AFFLICT


AFFLICT / Fragment
VALSHE
B007TMNF6I
ALIVE
飛蘭
B005CVYYA4
prism
amU
B002YM8KKO
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2012年07月21日

Vicci Martinez / Vicci(2012)

遅れてきたルーキーシリーズ。USのSSWによる7thアルバム。

約10年に渡り地道なインディーズ活動をおこない、TV音楽ショウ"American Idol"や"The Voice"を経て遂にUniversalとのメジャー契約を獲得。第2のデビュー作といえるのが本作。極めてキャッチーな楽曲、そしてチャーミングかつソウルネスを感じさせる歌唱は、滑り込みで2011年アルバムオブザイヤー入りしたCocknBullKid、或いは"Missunderstood"の頃のP!NKとかを彷彿します。

取分けブルージーな"Come Along"、疾走するキラーポップ"Run Run Run"、ハスキーボイスで情感たっぷりに歌唱する"Hold Me Darlin"が秀逸。というか11曲全てがキラーチューンと言って良い。今年の賞レースに殴り込みを掛けるくらいの存在になると面白いな…という訳で『オルタナティヴ弦奏』の守備範囲からやや外れるものの(メジャー感のあるポップスという点で)、ブレイク前の青田買いの意味も込めてエントリー、っと。

【Favorite Number】 Come Along / Run Run Run / Hold Me Darlin



Vicci MartinezVicci
Vicci Martinez

曲名リスト
1 Come Along
2 Run Run Run
3 Stop Pretending
4 Out Of Control
5 I Can Love
6 Hold Me Darlin\
7 Not Washing You Off Of Me
8 I Want Your Kiss
9 Let Go
10 Touch That Fire
11 Little Faith

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Vicci Martinez - Come Along
Vicci Martinez - Run Run Run


Beverly Mcclellan
Beverly Mcclellan
B005OSFTD6
Adulthood
Cocknbullkid
B004VLGQRA
Missunderstood
P!NK
B00005Y10C
posted by kerkerian at 23:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | Pop | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月15日

Karin Park / Highwire Poetry(2012)

USのSSWによる4thアルバム。

03年の北欧スマッシュ・ヒット"Superworldunknown"で知られる彼女、初期こそ同曲に代表されるラジオフレンドリーなアコースティック・ポップスを標榜していたが、3rd"Ashes To Gold"から突如エレクトロ・ディーヴァに変貌。そして本作ではNew Wave、Synth-Popな作風を更にドープかつアンダーグラウンドな雰囲気を漂わせるサウンドへと推し進めている。

先行EP"Tiger Dreams"での不穏なDub-Step+8-bitサウンドのアプローチから、4thが名作となる予感めいたものがあったのだが、10曲通して聴くと存外にマニアックさよりもポップさが際立つ印象だ。広い意味で1st〜3rdの総括と言って良いかもしれない。Fever RayThe Knifeを手掛けるChristoffer Berg氏のプロデュース/mixにより多彩なダーク・エレメンツが投入されているが、Karin嬢の舌足らずな少女的ボイスに照らされると楽曲はたちまちカラフルになるから素敵だ。中には"6000 Years"のように徹頭徹尾カオスなナンバーもあるが、ラストの"Bending Albert's Law"聴かれる音はミニマルながら荘厳さに眩暈すら覚えるElectronicaバラッドが全てを物語る。

Zola JesusAustraあたりと共に、ポストBjorkに名乗りをあげる存在足る可能性は充分…尤もKalin嬢の場合は遅れてきたルーキーと言えるかもしれないが。彼女の真のピークは当に今始まったと言えよう…!

【Favorite Number】 Fryngies / Tension / Tiger Dreams / Bending Albert's Law



Highwire PoetryHighwire Poetry
Karin Park

曲名リスト
1. Restless
2. Fryngies
3. Tension
4. Tiger Dreams
5. New Era
6. Wildchild
7. Explosions
8. 6000 Years
9. Thousand Loaded Guns
10. Bending Albert's Law

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Karin Park - Fryngies
Karin Park - Tiger Dreams


You're the One
Charli XCX
B0083L3NFC
Two Suns: Special Edition/+DVD
Bat For Lashes
B002IN81DA
Infrawarrior
Monica Richards
B000TJ6ZKQ
posted by kerkerian at 13:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | Electro | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月14日

Fiona Apple / The Idler Wheel...(2012)

USのSSWによる4thアルバム。

99年の傑作、2nd"When The Pawn..."に続く長文タイトルを掲げる本作。確かにオーガニック色が強かった3rdの"Extraordinary Machine"と比べると、2nd当時のBaroque-Pop的重厚感、あるいはJazz的インプロヴァイズが戻ってきた印象だ…ただ20代前半の焦燥感や葛藤、あらゆる情念をぶちまけていた当時からすると伸びやかにフロウする場面が多く聴かれ、30代半ばの歳相応の余裕が感じられるのが印象的だ。常にギリギリ感と隣り合わせだった頃からすると格段に遊び心が見られ隔世の感があります。

楽曲的な特徴としては、叩きつけるパーカッシブなピアノプレイは影を潜め、Voとともに歌うようなフレーズが目立つ。フリースタイルなリズムと微弱なエレクトロ(ジャリついたエフェクト等)や多彩なパーカッションと相俟ってカラフルな無国籍的様相を呈す。新たな代表曲となりそうな"Jonathan"はじめ、大人になった彼女の「上からフィオナ」が堪能できる、またしても名作が産み落とされてしまった…!

【Favorite Number】 Every Single Day / Jonathan / Left Alone / Anything We Want



The Idler Wheel...The Idler Wheel...
Fiona Apple

曲名リスト
1.Every Single Night
2.Daredevil
3.Valentine
4.Jonathan
5.Left Alone
6.Werewolf
7.Periphery
8.Regret
9.Anything We Want
10.Hot Knife


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Fiona Apple - Every Single Night
Fiona Apple - Not About Love


Begin to Hope
Regina Spektor
B000FFJ80I
Born to Die
Lana Del Rey
B005QJZ5FA
Metals
Feist
B005DWWVT8
posted by kerkerian at 11:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | Alternative | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月09日

The Dwindlers / Allegories(2012)

USのAmbientユニットによる2ndアルバム。

Benjamin氏の創るトラック+奏でるベースに、Mishelle嬢の紡ぎだすSpoken Word。ポエトリー・リーディングスタイルの楽曲を標榜するのがこのThe Dwindlers。"Dwindle"とは段々小さくなることを意味するらしいが、彼らにぴったりの例文が辞典に載っていた。
the horizon where transparent blue dwindled into dim mist
…徐々に淡くなり霧散する、そんな儚さを湛えた音楽性を的確に捉えた言葉なのだ…!

ドラムとフレットレス・ベースによるAmbient-Jazz的展開に、アトモスフェリックなSynthが被さる極めてミニマルなサウンドながらも音の隙間には無限の宇宙が広がるような奥行きのある世界観が特徴。偶にはこういったリズムの概念が無い浮遊感の中でまどろみを覚えるのもまた一興…夏の午睡のお供にしたい全8篇。

【Favorite Number】 How The Ostrich Became A Girl And Her Bicycle / Dolphin

EndorphinsAllegories
The Dwindlers

曲名リスト
1. The Pelican And The Girl
2. Monkey
3. How The Ostrich Became A Girl And Her Bicycle
4. Pickering\’s Hyla
5. Widow, Daddy, And The Wolf
6. Peacock And The Kitty
7. Dolphin

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The Dwindlers- Hummingbird
The Dwindlers - Peacock and the Kitty


Deep Cuts
The Knife
B000I0QL0K
Moje krolestwo
Edyta Geppert
B000GLL05M
Maria Awaria
Maria Peszek
B001JAMIO6
タグ:US ambient JAZZ
posted by kerkerian at 00:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | Downtempo | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月05日

Anne Marie Hurst / Day Of All Days(2012)

UKゴシックディーヴァによる1stソロアルバム。

Skeletal FamilyのVoにして、Goth界隈にレジェンダリィな存在として知られる彼女…80's半ばに脱退、その後Ghost Danceの活動を90年に終了して以降、長らく表舞台から消えていたが2009年、Skeltaleに電撃復帰。再びシーンに健在振りを見せつけた余勢を駆っての初ソロアルバムである。

Skeletal Familyの最新作"Songs of Love, Hope and Despair"の作品とClaire嬢への絶賛を返してくれって感じなんですけども結局、不世出のGoth-RockボーカリストであるAnne嬢は代えの利かない存在だったって事ですね。本作はかつてない程クリアな音像による楽曲とAnne嬢のVoが堪能できる…勿論Post-Punk的アレンジが為されてはいるが何時になく陽性な感触。

とはいえAnne嬢の持つダークアトモスフィア…叫びとか呻きとか囁きとか…は全てをGoth色に染め上げる説得力に満ちている。「現代に甦るポジティヴ・パンク」という表現がぴったりな復活作、彼女自身と同様、エイジレスな魅力が詰まっておる…!しかし一体幾つなんだろ。少なくともOver50の筈だが…

【Favorite Number】 Lost In Munich / Your Eyes / I Have Changes



Day Of All DaysDay Of All Days
Anne Marie Hurst

曲名リスト
1. Set Me Free
2. Lost In Munich
3. Hurricane Party
4. Dollars Drip Blood
5. Take Your Time
6. My Destiny
7. The Angels
8. Have It All
9. Your Eyes
10. I Have Changed
11. Dreamy Days
12. Heaven's Mist
13. Mixed Feeling

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Anne Marie Hurst - Set Me Free
Anne Marie Hurst - Set Me Free


Promised Land-Best of
Skeletal Family
B00005RHIC
Stop The World
Ghost Dance
B0012ZZEL2
Red Mecca
Cabaret Voltaire
B00002R0Q7
タグ:UK Gothic Rock
posted by kerkerian at 03:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | Alternative | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする