2009年03月30日

Yendri / Broken Word(2009)

ドイツのゴシックプロジェクトYendriの最新作。Nina Mayaによるソロユニットで実に8枚目のアルバムとなります。特に2006年からは毎年コンスタントに新作をドロップしており、その充実振りが窺えます。

"Dark Princess of Unconventional Sounds"(型破りなサウンドのダークプリンセス)の異名をとる通り、SSWとしてのみならず、エンジニアとして、アートディレクターとして八面六臂にその才能を活かし、まさに暗黒音楽界の至宝となりつつあるYendri。1stから本作に至るまで、妖艶なエレクトロビートに、仄暗さと憂鬱さを湛えた歌声と、「ゴシックとは全ての闇と神秘への愛」と定義する世界感に一切のぶれがない。

前作のインタビュー時に「次のアルバムはよりパーソナルでリズミックになる」と語っていた本アルバム。仮タイトル"Inner warfares"(内面の戦争)の通り、ジャケットには拉げたオルガンが。これまでは必ずNina自身がフィーチャリングされていたのですが、初の本人不在は彼女の心象風景、内なる闘いを投影したアートワークなのかもしれない。これまでとは一味違ったシアトリカルなYendriがここにはある。

Broken WorldBroken World
Yendri

曲名リスト
1. Negotiations
2. Born Dead
3. Throw Yourself out of the Window
4. Raining Lies
5. Release Me
6. Not
7. This Tristesse
8. Oh No
9. In the Corner
10. The Hole
11. The Void
12. Machinespirit
13. Undefined World
14. Useless
15. So Soon
16. Flowerchild

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Yendri - Raining Lies
Yendri - Breakdown of Reality


Media Motel
Blind Faith and Envy
B001MIFQQM
Voluntary Coincidence
Helalyn Flowers
B000W4D8ZI
Kunstprodukt
Miss Construction
B00169YV9A
posted by kerkerian at 02:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | Electro | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月28日

Eisblume / Unter Dem Eis(2009)

RIAこと歌姫Sängerin Sotiriaを中心とするドイツのバンドEisblume(アイスブルーメ)。なんか銀河英雄伝説の総督とかで居そうな名前です。
「氷の華」を冠する通り、繊細で美しいメロディーが印象的。Gothic、Electro(Pop)の狭間に立つような絶妙のサウンドスケープで無二の存在感を漂わせます。同郷で例えるならPUNK要素を除き叙情性を足したSilbermondといったところでしょうか。

このアルバム"Unter Dem Eis"は2008年のEP"Unter Dem Eis"、2009年のシングル"Eisblumen"に続く1stフルレングスアルバム。バンド名含めて紛らわし過ぎ。使い回し過ぎ(笑)。

このように度々キーワードとして語られる"Eis"(氷)。
アニメーションのPVやジャケットイメージでも寒色が強調され、凍て付くような色彩の静謐なサウンドが展開されるのかと思いきや、印象はことのほかウォーミー。ミッド〜スローテンポ中心の楽曲を、RIA嬢のボーカルが優しく包み込む。やや甘めな声質ながら凛とした気品のようなものを感じるこの唄。冬の清々しい朝に聴きたい音楽です。

ってもう来週から4月なんだけどな!

【こんな人におススメ!】
・Silbermond、Die Happyなどドイツのケレン味ないポップロックが好き
・銀英伝好き
・前髪ぱっつん萌え

Unter Dem EisUnter Dem Eis
Eisblume

曲名リスト
1. Dämmerung
2. Eisblumen
3. Zeit bleibt nicht stehen
4. Leben ist schön
5. Überleben
6. Land in Sicht
7. Hoffnung (Interlude)
8. Zeit zu gehen
9. Stern
10. Liebe heisst Schmerz
11. Sieben mal
12. Unter dem Eis
13. Louise

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Eisblume - Eisblumen


Ring Frei
Lafee
B001IXT78Y
Nicht Passiert
Silbermond
B001RCUL0E
Herz
Rosenstolz
B000BTE2XG
posted by kerkerian at 21:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | Alternative | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月26日

exist†trace / Recreation eve(2008)

前回の睡蓮に続き、ヴィジュアル系(?)特集。

あれは10数年前だろうか。女性Voバンドを探していた私は、新星堂のV系コーナーでとあるジャケットを目に留めたのです。とても可愛らしい女の子のアップで、即座に購入。喜び勇み帰宅して再生、歌のパートに突入した瞬間にEject、ディスクを叩き割ったのです。

それがこれ。

B00005EIEE


( ̄_ ̄ )(遠い目)

さて今回は正真正銘、女性。彼女達の「ヅカっぽい」出で立ちを見る限りでは、どうもV系って男性は女性化、女性は男性化の傾向にあるようですね。興味深いです。

特に北欧系に多い、女性Vo(この場合メンバー全員女性ですが)擁するヴィジュアル系=ゴシック(メタル)という図式が頭にあったため、それを期待して購入してはみたのですが、果たして普通の日本のヴィジュアル系(Visual-Keiという)でした。

このexist†traceやDir en greyなど海外で評価の高いV系に共通する「なんか中途半端なへヴィロック」感は剛性において全く本場のそれとは比較にならないですが、それでも耳の肥えたリスナーを唸らせる「ジャパネスク」が息づいているのです。繊細さとか、脆弱さとか・・・

なるほど、北欧やドイツのシンフォニック・メタルバンドの女性Voが揃いも揃って恰幅のよろしい体型をしている訳だ、と思いました。食文化を異にする我々には、あの剛性は出せない。

しかし「何か足りない感」はそんな表層的な部分よりも寧ろ精神性にあるような気がします。死生観無くしては語れない本場のゴシック、自分は宗教学に疎いのであくまで印象程度ですが、切実な生への渇望、死への畏怖は空恐ろしい程のリアルで迫るものがあります。対してVisual-Keiはそんな切羽詰ったものではなく、サブカルチャーとして気軽に楽しめる世界。そして、これこそが世界に誇る素晴らしきジャパネスク。

#因みに関連リコメンドの3アーティストはいずれも日本の女性Voバンドですが、V系ではなく本格派ハードロックです。異論はあるでしょうがw

#でも店頭ではV系の棚に並べられちゃうんだろうなww

【こんな人におススメ!】
・肉食より草食
・宝塚ファン
・V系は受け付けないけど女の子なら許せる

Recreation eveRecreation eve
exist†trace

曲名リスト
1. JUDEA (retake ver.)
2. liquid
3. リリム
4. 眩しい程の暗闇の中で
5. 灰ノ雪
6. water
7. SACRIFICE BABY
8. Under mind
9. Venom
10. end-less
11. reprologue (new song)

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Exist Trace - Judea (PV)


Gambler
aphasia
B000GIWMAW
FADISTA
ALHAMBRA
B000WOYLR2
魑魅魍魎
陰陽座
B001BM6082
posted by kerkerian at 17:20 | Comment(2) | TrackBack(0) | Gothic | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月24日

睡蓮 / 六花ノ音(2009)

日本が誇るエレクトロユニット睡蓮の3rd。「リッカノネ」と呼びます。
1stの『音ヲ孕ム』、2ndの『ひたひた』に続き相変わらずタイトルのラベリングが上手いなあと。既に世界観に引き込まれる感じがします。

ところで彼ら、非ロックにしては珍しく店頭では「ヴィジュアル系」コーナーに括られていたりします。メンバーの藤井麻輝はご存知、元SOFT BALLETでありBUCK-TICKの今井寿とインダストリアルユニットSCHAFTを組んでいたりするのでルーツ的な意味合いだとは思うのですが、一応言っておきます。V系要素は無いです。

と前作までは思っていたのですがw

彼らの持ち味はズバリ「幽玄美」。
生のバンド演奏をデジタライズした言わば逆説的エレクトロ、人力エレクトロニカサウンドを背景に、芍薬が可憐で憂いを帯びた歌声で彩を添える。ここで更に「和」を想起するエフェクトが加わり独特の睡蓮ワールドが展開されます。
今作は従来のスローテンポな楽曲の他ドラムンベースやインダストリアル要素を取り入れ、「密室感」が随分薄れた様子。ライブを意識したのか、よりゴージャスに(予算を掛けて)、ミニマルな音を演出している感があって、何だか作為的な幽玄美に思えました。

過剰に演出した結果、中身は薄いっていう…
それって正にヴィジュアル系の陥穽に自ら嵌ってしまったのでは?と。
穿った見方ながらそんな印象を受けました。

アルバム単体で聴けば勿論素晴らしい作品です。
しかし前2作のような儚さ、切実さよりもメジャー感が先行している感は否めないかな。

【こんな人におススメ!】
・エレクトロニカは興味あるけど敷居が高そう、というROCK/POPリスナー
・とにかく「和」を感じたい方
・SOFT BALLETの藤井曲、特に『VIETNAM』『DEEP-SETS』辺りが好きな方

六花ノ音六花ノ音
睡蓮

曲名リスト
1. 浸透して
2. 腐葉土
3. 月に泣く
4. song 6
5. 根ノ音ニタユタヘ
6. カナシミ

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睡蓮 - すきま
睡蓮 - spine


イリヤ-ilya-
夢中夢
B001E1TONI
zatracenie
matryoshka
B000RF2MEU
Mirror Flake
cokiyu
B000RPLCQY
posted by kerkerian at 01:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | Electro | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月22日

Purple Fog Side / Music For Indigo Kids(2009)

ドイツと並ぶ、エレクトロ大国ロシア。
途中の引っ越しをまたぐと、今月で7年目を迎えるこの『オルタナティヴ弦奏』、その立ち上げ1発目のレビュー(2003年3月)が後に色んな話題を振りまいたt.A.T.uの200 km/h in the Wrong Laneでして、個人的に勝手な縁を感じているロシア勢です。

t.A.T.u.もそうなんですがロシアという先入観が、なんとなく体制に抑圧された背徳感、退廃的なものを色濃く感じて、暗いエレクトロ音楽との噛み合わせが非常に良い気がします。

今回のPurple Fog Sideは男女VoとKeyの3人ユニットで、メジャー2ndアルバム。Pavel(♂)のHarsh Voiceが3割、Veronica(♀)のソプラノVoiceが7割と大変良いバランスで、高揚感のあるEBMナンバーから深遠なGoth-Synth曲まで幅広く対応。80'sのニューウェービーな匂いがした前作と比較すると、トランシーで「今」っぽいメジャー感のある音になった印象。こういうユニット、バンドが続々出てくる辺り、つくづく東欧はDarkwave/Electroの宝庫だなあと羨望の眼差し。

【こんな人におススメ!】
・退廃感萌え
・背徳感萌え
・ロシアっ娘萌え

Music For Indigo KidsMusic For Indigo Kids
Purple Fog Side

曲名リスト
1. Save Me
2. Lines
3. Suicide Virgin (feat. Roman Rain)
4. Illusions
5. Illusions
6. No Way Back
7. Счастье (Happiness)
8. Грустные Девочки (Sad Girls)
9. The Ticket
10. Lines (de falshe remix)
11. Lines (haloed ghost remix)
12. Lines (human prototype remix)

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Purple Fog Side - Illusions
Purple Fog Side - Tear.Drop.Fall


Pustota
Theodor Bastard
B00026B10A
Starost
Otto Dix
B0017SBTXQ
Emplosia
Emplosia
B000RGUQDS
posted by kerkerian at 20:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | Electro | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月20日

Fading Colours / Come(2009)

ポーランドの重鎮ダークウェーヴユニットが実に10年振りに新作をリリース!

今でこそClan of XymoxやPortisheadなどが引き合いに出されるDarkwave/Trip-Hopテイストのグループとして認知されている彼らですが、元はゴシックメタル(というよりフォークメタル的?)バンド。
活動休止中の2002年には"The Beginning 89-93"と銘打った初期音源集を出して、そのビート感、バンドっぽさに私のような新参リスナーは少し意表を突かれたものです。そこからエレクトロ方面へと緩やかにシフト。直線的だった楽曲構成が複雑化し、音の主役がギターからデジタライズされたリズムやエフェクトに移るなど変化を見せてきましたが、基本はDecoy嬢の圧倒的な歌唱力が看板の、まさに当ブログらしいアーティストといえます。

さて久し振りの近作も基本的には98年の前作"I'm Scared of"の路線を踏襲しています。アンビエントな楽曲から、Synth-Pop寄りのキャッチーなEBMまで。強いて違いを挙げるならあまりに内省的で深遠だった空気感から、若干陽性になったこと。例えば"Be An Angel Again"は従来のEBM曲ながら、これまでにないメロディアスさ。ライブでシンガロングさえ出来そうなキャッチーさを持っている。

あとDecoyってこんなオバチャン声だったっけ?と一瞬思いましたが改めて"Blac Horse"(初期の代表曲)を聴いてみると、あー変わってないわとw但し歌唱、表現力についてはより美しさと凄みを増している。エレクトロ界隈では間違いなく屈指の実力者といえます。

comeCome
Fading Colours

曲名リスト
1. Thorn
2. (I Had To) Come
3. Be An Angel Again
4. Fade Away
5. Distingmipropa
6. Seems Strange
7. Salamantra
8. Teutonic Girl
9. Priestess Of The Unfulfilled
10. Rose
11. Be An Angel... - Again
12. Feel

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Two Headed Monster
Collide
B001EKTAWO
Wiser
Halou
B00005QDD0
Farewell
Clan of Xymox
B0000BWVMZ

posted by kerkerian at 03:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | Electro | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月18日

Delain / April Rain(2009)

The Gatheringに始まり、After Forever、Epicaと常に女性Voシンフォニック・メタルシーンをリードしてきたオランダ。中でも最大の成功を掴んだWithin Temptationの初期に中心的役割を担ったキーボーディストMartijn Westerholtが結成したバンドがDelain(ディレイン)。

その出自から何かとWithinと比較されがちな彼らですが、シャロンのゲストボーカル参加、同レーベルのRoadrunnerの強力プッシュなどでデビュー作"Lucidity"が好ヒット。

続く今作でもNightwishのマルコ・ヒエタラが朗々としたコーラスでゲスト参加。荘厳さ、スケールにおいてはウィズインに一歩譲るも、疾走感を携えた正統派シンフォニック・メタルがここにある。メジャー感を求めるならメロディックメタルの「今」を知る上で必聴といえます。逆にアクの強さ、心の不安定さを求めるのであればスルーの方向でOKです。

【こんな人におススメ!】
・シンフォニック・メタル入門としてお手頃な一枚をお探しの人
・Road Runnerものなら間違いないという人
・ジャケのシャーロット嬢はこれ以上でも以下でもないので過度な期待をしない人

エイプリル・レインApril Rain
Delain

曲名リスト
1. April Rain
2. Stay Forever
3. Invidia
4. Control the Storm
5. On the other side
6. Virtue and Vice
7. Go Away
8. Start Swimming
9. Lost
10. I’ll reach you
11. Nothing Left
12. Come Closer
13. No Compliance

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Delain - April Rain
Delain - I'll reach you


Black Symphony
Within Temptation
B001C0U5DY
The Divine Conspiracy
Epica
B000TGQDZQ
After Forever
After Forever
B000O75VSK
posted by kerkerian at 00:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | Metal | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月16日

Deborah / Soteria(2007)

あえて言おう、ツンデレアルバムであると!

唐突ですが、DS版のドラゴンクエスト?をプレイされましたか?
花嫁候補として新規追加されたヒロイン「デボラ」は暴言暴虐の嵐、そしてほんのちょっぴりの優しさ。正しくツンデレを具現化したキャラに、DQもいよいよそっち系のニーズを取り込み始めたか、と思ったものです。
※デボラ語録はこちらのサイトに詳しいです。

さて奇しくもGothic界にも同名で、同じキャラクター性を持つアーティストがおりました。
メキシコの"Deborah"はメンバーにデボラさんが居るわけではありませんが「FEMALE UNBLACK METAL BAND」を標榜する、猛々しいメタルバンド。一聴した感じでは普通にブラックメタルなんですが、大半を占めるダミ声(どうしても女性のデスボイスはダミ声に聴こえてしまう…)の中に、全体の数%だけ、メロディアスなソプラノパートが潜んでいる。ここがUNBLACK METALたる所以なのか。

正直、激しいパートは単調であまり特筆すべきところは無いのですが、メロウなパートを待ち侘びながらじっと耐え凌ぐ、という新しい楽しみ方を提示しているように思えます。ドMにはたまりません。勿論、楽曲によっては100%ブラックメタルで肩透かしを食らうこともあります(楽曲毎のツン:デレ比率は後述の曲名リストを参照)。この天の邪鬼感、これをツンデレアルバムといわずしてなんと言おう!

【こんな人におススメ!】
・ツンデレ黄金比率は9:1である。
・ゼロの使い魔、灼眼のシャナが好き
・つーか釘宮病

SoteriaSoteria
Deborah

曲名リスト [ツン:デレ]
1. Soteria [6:4]
2. Exorcism [10:0]
3. Jesus Christ [10:0]
4. Sacrificio [10:0]
5. Momeno Azul [5:5]
6. Darkness And Sadness [8:2]
7. Extreme Metal Praise [10:0]
8. A Tal Grado [0:10]
9. Hope [-]

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Debolah - Soteria


The Ascension
Otep
B000VR016U
Folie a deux
HEAD PHONES PRESIDENT
B000X1OSPE
Camellia Japonica
Dazzle Vision
B000NDFJD2
posted by kerkerian at 00:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | Gothic | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月14日

Super700 / Lovebites(2009)

ここでのレビュー対象は女性がリードVoを取っていれば、基本エレクトロ系は全般、メタル系はゴシックの匂いがするもの全般(ミクスチャーは除く)と、何となく線引きをしています。そこで悩ましいのがダークなテイストを持つ所謂「オルタナティヴロック」の存在。

今回取り上げるドイツのSuper700は、そんな絶妙にカテゴライズし難いバンド。バンド名やジャケ(BEST1000シリーズっぽい)など、表の情報だけだどスルー確実なんですが聴いてみると白眉もの。アルバムオブザイヤー2009候補の一枚に躍り出ました。

同郷のDie Happyを思わせる躍動的なロック、Blonde Redheadを思わせるアヴァン/ガレージ、さらにはTrip-Hop、Synth-Pop、ポストロック、サイケデリアの要素もあり独特の「湿り気」で覆われた世界観。

それらを束ねるのがボーカルIbadet Ramadaniのメランコリア。終末感を漂わせながらも一筋の光が見えるような素晴らしい歌唱、是非ご堪能を。

【こんな人におススメ!】
・Blonde Redheadが好き
・メランコリックに浸りたい
・泣ける歌コンピレーションみたいなジャケでもおk

Amor Vincit Omnia: Special Edition/+DVDLovebites
Super700

曲名リスト
1. Tango
2. The Other Side
3. S.T.T.S.M.C. (Somebody Tried To Steal My Car)
4. We Will Never Drown
5. When The Rain Comes Down
6. Rosebud
7. The Furtuneteller
8. Second In Line
9. Drive Too Fast
10. Spring (The Old Pretender)
11. Lovebites
12. River Song
13. Revolution

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Super700 - Tango
Super700 - Lovebites


VI
Die Happy
B0015YDM3W
23
Blonde Redhead
B000NJLYSK

Nicht Passiert
Silbermond
B001RCUL0E


posted by kerkerian at 00:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | Alternative | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月12日

Pure Reason Revolution / Amor Vincit Omnia(2009)

エントリー数も20を超えてきたところで、今回は初めてネガティブな感想をば。

UKの新鋭バンド"Pure Reason Revolution"の2ndフルアルバム。
1stの"The Dark Third"は神秘的な男女ツインVo、コズミックなサウンドとスケール感十分な楽曲から「リトル・ピンクフロイド」の異名をとり、個人的にも2006年ベストアルバムの1枚に数えるほどドップリ浸りました。

何となく異変を感じたのは昨年リリースされたライブ盤"Live At Nearfest"。アルバム音源のような限りない空間の広がりは皆無、ツインVoのはずのパートはほぼ男声しか認められないような有様。辛うじて新曲"Victorious Cupid"の美麗なメロに救われたといった格好でした。

さてこう切り出すと、もう今作の評価がお察し頂けるかと思いますが、非常に残念な感じです。まず芸風が「リトル・フランツフェルディナント」もしくは「リトル・CSS」みたいなスケールダウンぶり。やたらとダンサブルでエレクトロ。ダメ押しに私としては致命的な、女性Vo比率の低下。5:5から1:9くらいへの激減っぷりです。このChloe Alperさんはマルチプレイヤーで、ライブ中はギターにベースにキーボードにボーカルにと八面六臂の活躍だったのですが同じくマルチプレイヤーだったメンバーが抜けた事でどうやら演奏に注力せざるを得なくなった様子。

そういった人事面の変動がそのままバンドの音楽性に反映された結果、ゴシックさも壮麗さもコズミック感が失われ、替わりにグルーヴ重視の、良くいえば「00年代っぽい」普通のロックになりました。本当にありがとうございました。

【こんな人におススメ!】
・むかしフロイドが好きだった
・むかしMUSEが好きだった
・Ash4人組時代の、シャーロットの聴こえそうで聴こえないコーラスが好きだった

Amor Vincit Omnia: Special Edition/+DVDAmor Vincit Omnia: Special Edition/+DVD
Pure Reason Revolution

曲名リスト
1. Les Malheurs
2. Victorious Cupid
3. i) Keep Me Sane/Insane
4. ii) Apogee, iii) Requiem for the Lovers
5. Deus Ex Machina
6. Bloodless
7. Disconnect
8. The Gloaming
9. AVO

1. Deus Ex Machina (Live at Nearfest)
2. Victorious Cupid (Live at Nearfest)
3. Les Malheurs (Live at Rockpalast)
4. The Gloaming (Live at Rockpalast)
5. Documentary

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Pure Reason Revolution - In Aurélia
Pure Reason Revolution - Intention Craft


Aftershock
Landmarq
B00006J3WZ
Meltdown
Ash
B0001N1P4Q
Doomsday Afternoon
Phideaux
B000SKLKTM

タグ:Progressive UK
posted by kerkerian at 20:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | Progressive | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする